株式会社の「非上場化」は正しいのか

週刊エコノミスト(経営予測エイジ)よりメモ。

●株式上場のメリットは3つといわれている。
1)資金調達やM&Aの機動力
2)ストックオプションなど株式報酬による経営の動機付け
3)知名度など企業ランキングの向上

だが、本当の目的はコーポレートガバナンス強化。

●では、非上場化を選ぶのはなぜか。これも3つの例が挙げられている。

1)再建型非上場化

経営不振に陥ったトイザラスは非上場化し、
投資ファンドの支援を受け、株主を限定して、
短期的な失敗を恐れずリスクテーキングしつつ
経営スピードを引き上げることにした。
ファンドのマネージメント能力によりその後が決まる
背水の陣、ファンドがんばれパターン。

他の例としては、ポッカとフードエックス・グローブ(タリーズ)。

2)CSR(企業の社会的責任)型非上場化

ジーンズのリーバイ・ストラウスの例。

オーナー家主導で上場株を買収。
従業員と地域社会から信頼を得る経営を目指し、
寄付等の社会貢献を続ける。

投資収益よりも社会的な価値の創造を追求。

他の例としては、ワールドやサントリーの非上場化。

3)防衛型非上場化

敵対的M&A対策として。

実際に「買収防止」を掲げて非上場化した例は、金属処理加工のトーカロ。

●しかし、非上場化戦略そのものが株主にとって敵対的M&Aになりうる
。。。との意見もある。

●先日、高井次郎さんとなぜ会社は上場するのかについて議論したのを思い出した。今ならもうちょっとちゃんと話せる気がするなあ。