感動の出会い

数日前、相当感動の出会いがあった。
いや、恋愛方面では全然ないのだけれど(^^;;

とある会合に出ていて、話をしていた相手は
若いのにSONYの出井さんのために働いている非常に優秀な青年。
素晴らしいなあと思って話を聞いていたら、
なぜか「sivaさんってW田大学卒ですか?」とな。
なんでわかるのだ??とびっくりしていたら、
なんと。NTT入社2年目の私がリクルーターのときに採用した子だったのだ!

実はこの子は、私にとってはかなり嬉しい存在だったのだ。

今はもうNTTは採用凍結したりしているが、
当時、就職人気ランキング上位だったこともありリクルーティングは盛んだった。
やり方は人それぞれだったが、私のやり方は以下の通り。

?まず、先輩リクルーターから担当分の学生リストを渡されるので
毎晩電話をかけまくる。

?電話で自己PRと志望理由を言わせる。
この時点で、よっぽどダメダメだと思ったらさようなら。
殆どの子はとりあえず会う。

わかりゃしないとはいえ、入社2年目の私ごときに
電話なんかで落とされて人生変わってしまったら
学生さんもたまったものではなかろう。
と思ってなるべく会うようにしていた。
ということで面接を土日の朝から晩まで1時間おきに設定。

?そうして面接。
リクルーティングの時期は、土日は朝の9時10時から夜の9時頃まで
ずっと一時間おきに面接をしまくっていた。
(場合によっては平日夜も)

山の手線上のとあるマイナーな駅で待ち合わせにし、
駅前に迎えに行っては近くの喫茶店に連れて行き(お昼時の場合はレストラン)
50分まで面接を行い、評価シートを記入して次を呼びに行く。

とにかくすごい人数の学生さんと会っていた。
よくそんな数をこなしたなあと今は思う。頭がピーマンになりそうだった。

茶店のマスターも要領を得てくれたのか、
同じ場所をずっとあけておいてくれた。
入っては会計、入っては会計を繰り返し
コーヒーの飲みすぎで胃がむかむかしてきたので
途中からはオレンジジュースに切り替え(笑)

しかしこうやってたくさんの人と会えば会うほど、こちらの目も肥えていく。

最終的に色々バランスを取る訳だが、
A+なし、A2人、A-数人。。。という形で私からは絞り込んだ。

Aの2人は、面接やら筆記やらを経て、無事入社に至った。
A-の子達は、採用プロセスの中で、どこかしらで落ちた。

Aの子とA-の子の境はかなり微妙だったのだが、
やはりこの微妙な差が分けるのだなと非常に参考になる体験だった。

そのときの「A」の2人のうちの一人が彼、である。

彼は最も印象的だった。

事前の電話では、大学時代にやっていたバイトの話やら何やら、
非常に生き生きと話をしていて、会うのが楽しみだった。
ところが会ってみたら、なんか真面目くさって超つまんない話をしてる。
このままだと落とすしかないな。でもこんな子じゃあないはず。。。??

面接を中断させ、ご相談モードに切り替えた。

君、どうしちゃったの?と聞いたら、別の会社の面接で
こういう話し方にしろとアドバイスされたと言う。
全然その子らしくなくてつまらないので、もっと地を出せと言って
しゃべらせてみたら、どんどん面白くなってきた。

自分が今までやってきたこと、そして入社したら何をやりたいのか、
今まで培ってきた何を活かせるのか、等々しっかり語れるじゃん。

「次の面接で、また最初のようなつまんない調子でしゃべったら
だめだからね!」とハッパをかけて帰したのを憶えている。

そうして採用プロセスを勝ち上がり、入社に至ってくれたのだ。
結構感動じゃないですか。

その彼が、こんなに立派に育って目の前に現れた。
かなり感動じゃないですか。

生き別れの息子が立派に育って母親に会いにきたときって
こんな感じなのではなかろうか。
と子供もいないのに浸ってみたのでした。