●液晶ブランド確立したシャープの“集中”戦略

●液晶ブランド確立したシャープの“集中”戦略
〜「bp special 競争優位を獲得する最新IT経営戦略サイト」から


 手元にある10年前のコンサルティングメモに以下のような記述がある。

 第1グループ:ソニー松下電器
 第2グループ:三菱、ビクター
 第3グループ:日立、東芝
 第4グループ:シャープ、三洋

 何のメモかというと、10年前に東京・秋葉原の家電量販店でヒアリングを行い、製
品の価格が高い順番に家電メーカーを並べたものだ。それによると、ブランド力の高
いメーカーの商品の方が高い小売価格で販売し、卸価格もブランド力に応じてメー
カーと小売りの力関係を反映している。

 今、この第4グループが元気だ。2003年度の連結決算で、シャープは約1217億円
(前年度比112%)、三洋電機は約956億円(前年度比122%)の営業利益をたたき出
した。

 先日、ソニーとシャープの液晶テレビを1台づつ買うことになり、家電販売店に出
かけたところ、シャープ製の液晶テレビの方がソニー製よりも高い。いまや「液晶テ
レビはシャープ」といったブランドが確立しており、小売価格にはブランドプレミア
ムが上積みされている。